2023年5月29日(月)主婦会館
講演タイトル「日本の安全保障と新衛星ビジネス」
基調講演:三井住友海上火災保険 顧問、元防衛事務次官 黒江 哲郎氏
パネル討論:
総務省 総合通信基盤局 電波部 基幹・衛星動通信課長 田口 幸信氏
TJLNova Consulting, PTC 理事, 前 PTC BG 議長 Mr. Timothy J. Logue
スカパーJSAT((株)宇宙事業部門 新領域事業本部 NTN事業部長 八木橋 宏之氏
モデレーター: PTC理事、PTCJ副委員長 株式会社坂巻アセットマネージメント 坂巻 政明氏
セミナー概要報告
本年度の政府情報通信月間参加行事の年次セミナーは、初めて同時通訳で米国人・日本人の編成で運営した。参加者はPTCJ会員や会員以外の方々を含めて73名でした。
基調講演
元防衛事務次官の黒江氏が基調講演で日本の安全保障上の課題とデジタルインフラの将来について語った。特に、北東アジアと東欧における最近の動向は、日本政府と国民にとって国家安全保障が重要な関心となっていると指摘した。 パネル討論では衛星技術やネットワークの展開、新しいビジネスチャンス、国内外の政策展開などについて語った。
パネル討論概要
パンデミックにもかかわらず、パンデミック以前に開発されていた地上波・非地上波ネットワーク(NTN)の画期的な開発が、現在、世界と日本で実施されていることを紹介しました。これらの開発には、いわゆる低軌道(LEO)および中軌道(MEO)の衛星が含まれ、従来の静止軌道(GEO)衛星を補完し、場合によっては競合することが可能です。最近の事業提携や合併により、個人、法人、政府機関の顧客は、それぞれの要求やカバーニーズに合わせて多層的なソリューションを提供できるようになったと紹介された。さらに、固定翼やディリクトリー型の飛行船のような高高度プラットフォームで、高高度から特定の地域を滞空させることで、ワイヤレスカバレッジをさらに向上させることができルと指摘。田口氏と八木橋氏は、これらの通信ソリューションが日本政府やJSATのような民間企業によってどのように実施されているかに注目した。ローグ氏は、商業衛星の開発状況や事業者・メーカーへの影響について、世界的に概観した。また、米国国防総省とNASAが、それぞれのプログラムにおいて、より商業的なアプローチを導入しようとしていることにも言及した。特に米国国防総省では、大型で高価なGEO衛星を補完し、場合によっては代替するために、コンステレーション(星団)の利用を模倣していると紹介した。